STORY...

時に X1031年、神々が治める世界に異変が起こった。

裏切り 偽り 妬み 謀略 嫉妬 怒り

神々同士の争いは激しさを極め、世界にはどす黒い呪いが渦巻いた。

ついに、神はたった独りを残して死に絶え、神は意志をかわす相手を失った。  そしてそれは、地に住む者へも影を落とした。  これより地の者は、みずからの「心を他者へ伝える術」を永久に失ったのである。

「かつて神に最も愛された偉大なる者」は、これに代わり「言葉」を作り上げるが、 それは正確さに欠け、誤解を生み出すだけの力しか持っていなかったため、 地は「嘘と間違い」で満ちあふれた。

しかし、地に住む者どもはそれを受け入れてしまった。  自らの「内側」を「外側」から隠すのに都合がよかったのである。  地の者どもは、自らの内側を覗くのを避け、他者の内側を正視するのをやめた。

「閉じていた目を開く者」は、あまりのおぞましさに自らの命を断ち、 「寂しさに目を閉じる者」は、自らのために「虚」の中に逃避した。  地はすでに、手後れに近い状態だった。

その昔、死者は神の元へ迎えられると信じられていたが、 今となっては死者は地中で朽ち果てるのみである。  それは、死者にとって幸いな事であった。

唯一残った神の怒りや憎しみはいまだ静まらず、呪いだけが鉾先を探している。  まもなく神は、この出来損ないで醜悪な世界を終焉させるであろう。

 

終焉を前にして、我々に出来る事など、何もないのだ。

 

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